免疫力は、 ウイルスなどの感染防止、傷ついた細胞の修復、老廃物やがんなどの細胞を処分するなどの働きがある、身体を正常な状態に維持する自己防衛システムのこと。免疫力は腸と大きな関係があり、免疫力を高めて健康を保つためには、 腸内の環境を整えることがとても重要です。
実は発酵食品には、腸内環境を改善して免疫細胞を活性化する働きがあり、免疫力を高めるには効果的なのです。
ここでは、発酵食品が免疫力を高める理由や菌と免疫力の関係を、免疫力アップにおすすめの発酵食品と合わせてご説明します。
おすすめ食材1:納豆
納豆を作るのに必要な納豆菌は、熱や酸に強い性質があり、生きたまま腸まで届いて腸内細菌の活動を活性化します。
また、原料である大豆には、腸のぜん動運動を活発にする不溶性食物繊維、細胞の主成分であるタンパク質、細胞分裂や新陳代謝を促進する働きがある亜鉛、免疫細胞の一つのナチュラルキラー細胞の働きを活発にするサポニン、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用がある大豆イソフラボンなど、免疫に関わる成分が豊富に含まれています。
おすすめ食材2:キムチ
キムチの発酵には乳酸菌がつかわれています。キムチに使われる白菜や大根、きゅうりなどの野菜は、皮膚や粘液を丈夫にしてウイルスなどが体内に侵入するのを防ぐビタミンCやビタミンB2、腸内環境を整える食物繊維が豊富な食材。加熱しないため、栄養素が壊れることなく吸収できます。
また、唐辛子に含まれる辛味成分のカプサイシンには、 体温を上げて血流を良くする作用があり、血液中に存在する免疫細胞の働きが活性化されます。異物を攻撃する殺菌作用もあり、免疫力のアップにつながります。
おすすめ食材3:ヨーグルト
ヨーグルトには乳酸菌が多く含まれており、有用菌を増やして腸の活動を活発にします。有用菌を優勢にして腸内の働きが整えられることで、免疫細胞の働きも活発になり、免疫力が上がります。果糖のヨーグルトは免疫を下げてしまいかねないので、できれば無糖のものを利用するようにしましょう。麹など、砂糖ではない発酵食品で甘さを追加すると◎。