足先がジンジンしびれる、足の裏がしびれてなにか張り付いているような感じがする…。そんな足のしびれの症状には、血行不良で起きている一時的なものものあれば、ヘルニアなどの神経や骨から来ているものや、脳や糖尿病など体の病気からくるものもあります。
一時的なものであれば、様子見でもOKですが、大きな病気が隠れていることもあるので理解して適切に対処しましょう。
日常生活の中で起きる足の痺れ
正座で足がしびれるのは、一時的に神経を圧迫しているからです。このようにある特定の場所を一定時間圧迫することでしびれを感じることがあります。その場合、無理して動かすとこむらがえりになることもあるので、安静しておさまるのをまつようにしましょう。
また、エアコンのきいた部屋に長時間居るときなど、冷えなどの血行不良からしびれが現れることもあります。マッサージをする、靴下を履いて温める、足首や足の指を動かす軽いストレッチを行ってみましょう。また、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるのもおすすめです。
このような対処をしても症状が治まらない場合は、次のような病気である可能性もあるため病院を受診することをおすすめします。
様々な病気から発生する足の痺れ
●神経や骨の病気から発生する足のしびれ
足のしびれを引き起こす神経や骨の病気としてよくあるものは次の通りです。
・脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)
背骨の中を走る神経や血管が圧迫され発症する病気です。歩くと痛みやしびれが出る。しばらく座っていると治るというような症状が特徴です。
最初は片方の足だけに症状が出て、次第に両足に広がっていくこともあります。
・椎椎間板ヘルニア
椎間板が、神経の通っている脊柱管内に飛び出し神経を圧迫。腰痛が主な症状ですが、足やお尻の周辺にしびれや痛みを伴うことがあります。
・頚椎症(けいついしょう)
年齢とともに首の骨が変形し、神経などが圧迫されることで起きる病気。神経が圧迫されている場所によって症状が異なります。足がしびれて次第に歩くのに不自由を感じるといった症状が出てきます。
・足根管症候群
足の裏に行く神経が、内くるぶしの部分で圧迫されて起こります。かかとを除く足の裏から足の指にかけてしびれて痛くなり、足の甲や足首より上にはしびれの症状がないのが特徴です。足の裏に何かがついているような感じがします。
●体の病気から発生する足のしびれ
・脳卒中
脳の血管が破れて出血する脳出血と、脳の血管が詰まって起こる脳梗塞があります。いずれの場合も手足のしびれ、意識がおかしい、呂律が回らないなどの症状です。発症後すぐに適切な処置が必要。大事な病気のため、おかしいと感じたらすぐに病院で受診してください。
・糖尿病性神経障害
糖尿病によって血糖値が高い状態が続くと、神経が傷つき症状が出る事があります。手足の先など細かい部分で起こりやすく、足先のしびれ、冷え、足の裏に紙が張り付いているような感覚があります。糖尿病の方でこのような症状が見られた場合、主治医に相談しましょう。
・閉塞性動脈硬化症
動脈硬化などによって血管が狭くなり、足の血管に障害が起きる病気です。足のしびれや痛みの他、休息をとりながらでないと歩けないなどの症状が現れます。この病気は50歳以上の男性が発症しやすいといわれ、動脈硬化性病変を原因として発症する病気です。
まとめ
足のしびれは、正座や血行不良など一時的に起こることもありますが、脳卒中など重大な病気の初期症状である場合もあります。また、慢性的にしびれている場合は病気として医師にかかり、病気との関わり方を認識する必要があるため、しびれが続く場合は病院を受診することをおすすめします。