足の血流を改善して巡りやすい体に!

私たちの体が温かさを保てているのは、血液が熱を乗せて全身をめぐっているからです。
血液は心臓の左心房から送り出され、心臓や筋肉のポンプのような作用で大動脈、足先の毛細血管や静脈を通り、心臓の右心室に戻るという循環を約1分の間に行っています。

そして、この1分間で全身の細胞に酸素と栄養素を届け、さらに体内の二酸化炭素や有害ミネラルなど余分な老廃物を回収して腎臓や肝臓に運び、体外に排出するという2つの働きを担っています。このような血液の循環を血行といいます。


けれども体が冷えたりして血流が悪くなり血行不良になると、体の隅々の細胞まで必要な酸素や栄養素をしっかりと届けることができなかったり、老廃物を排出できずに体内にため込んでしまうこととなり、結果、身体の不調として様々な症状が出てきます。
血行を良くすることは、美容や健康面だけでなく、生命活動の維持にもとても大切なことなのです。

血行不良により表れる症状

血行が悪くなると様々な症状が出てきます。放っておくと重い疾患へと悪化してしまうこともあるので注意しましょう。

  • 手足の冷え、肩こり、首こり、頭痛、腰痛、関節痛、疲労感や倦怠感、不眠などの体調不良
  • 肌のくすみ、肌荒れ、目の下のくま、セルライト、体重増加など美容面での悪影響
  • 高血圧、不妊症、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞、腎梗塞、認知症、癌などの疾患

血行が悪くなる原因

血行不良の原因には以下のような理由が考えられます。

  • 気温や室温、飲食などで体が冷えている
  • 偏った食事や不規則な生活などで血液がドロドロになっている
  • ストレスや過度な緊張で血管が収縮し、血流が悪くなっている
  • 背骨や骨盤など体が歪んでいる
  • デスクワークや立ち仕事などで、長時間同じ姿勢を続けている
  • 体を締め付ける衣類を頻繁に着用している
  • 極度の運動不足による筋力の衰え

全身の血行を良くするポイントは「足」

足先 紫色 冷え性

体の中でも特に冷えやすい足。それは、血流が滞りやすい場所だからです。
重力の関係で血液がたまりやすい下半身は、重力に逆らい下から上に血液を送らなければならないため、他の場所よりも多くのエネルギーを必要とします。けれども足は心臓から最も離れている場所。血行を促す心臓のポンプ作用の及ぶ力が弱く、血流の勢いが弱いため、第2の心臓と言われているふくらはぎの筋肉が心臓の代わりに血液を心臓へと戻す役割を担っているのです。

このため、運動不足などでふくらはぎの筋肉の機能が低下していたり、筋肉量が極端に少ない方は、血液を心臓へ戻すことができず血行不良となり、足先が冷えたり、足がむくんでしまうようになるのです。足の疲労が多い方も、下半身、特に足先が冷えやすい傾向にあります。
また、太ももには全身の1/4の筋肉が集まっていることもあり、足は体内でも血流の多い場所です。血流が多い上に滞りやすい足の血行を良くすることは、全身の血行促進にもつながります。

足の血行促進に効果的なセルフケアやエクササイズ

ここでは、簡単に行えるセルフケアやエクササイズで足の血行を良くする方法をご紹介します。ふくらはぎや足裏のケアは、冷えやむくみだけでなく足の疲労や倦怠感、不快感なども解消します。

ウォーキング

足の血行促進に最も簡単で効果的なのがウォーキング。まずはいつもより少し多く歩くこと、それからふくらはぎの筋肉をいつもより使うことを意識して、坂道や階段などのある道を歩くなど工夫してみましょう。

ふくらはぎのマッサージ

ふくらはぎをマッサージするだけでも血行はかなり良くなります。ポイントは血液を心臓に戻すこと。両手で足首を覆うように持ち、力を入れながらくるぶしからアキレス腱、膝に向かって血液を上へ押し流すようにマッサージをすると、滞っていた血液が循環し、冷えだけでなく、疲労解消、足の不快感やだるさ、むくみなどが改善されます。ふくらはぎは疲労しやすい場所のため、できれば毎日、身体が温まっているお風呂あがりに行うと効果的です。

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