誰しも一度は経験したことがある腰痛。すぐに治まるときもあれば、長引いて辛い思いをすることもありますよね。個人で原因を特定するのは難しいですが、どのような原因があるのか知っておきたいという方もいるでしょう。
なお、痛みの原因が特定できるものを特異性腰痛、原因がはっきりとわからないものを非特異性腰痛といいます。
本記事では特異性腰痛の原因となる疾患について紹介していきます。現在腰痛がある方や腰痛の原因となり得る疾患が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
代表的な腰痛を起こす疾患
腰の痛みを訴えて医療機関を受診する方は非常に多いですが、じつは約8割の腰痛は原因不明だと言われています。
もちろん外傷や女性特有の生理痛などすぐに原因がわかるものもありますが、多くの場合はレントゲン検査や血液検査をしても原因がわからないこともあるんです。
とはいえ、原因が特定できる特異性腰痛は以下が多く挙げられます。
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 泌尿器疾患
- 消化器疾患
1つずつ解説していくので、気になるものをチェックしてみてください!
腰椎椎間板ヘルニア
特異性腰痛の中でも多いとされているのが、腰椎椎間板ヘルニアです。
高齢者ではなく活発に動く20代〜40代の若い方に見られ、重いものを持ち上げたときやくしゃみをしたときに起こることが多いようです。
神経を圧迫している部位によっては、太ももや足先にまで痛みが及ぶことも少なくありません。発症直後は痛みが強いので歩けなくなる方もいますが、時間の経過とともに徐々に落ち着きます。
とはいえ、腰椎椎間板ヘルニアを繰り返すと慢性的な痛みに変わるので、早めに医療機関を受診してくださいね。
泌尿器疾患
次に、泌尿器疾患が原因で起こる腰痛について紹介していきます。
泌尿器疾患は以下のようなものが原因で腰に痛みが生じることが多いです。
- 腎結石
- 尿管結石
- 腎盂腎炎
腎結石は腎臓の中に結石ができる病気で、やや赤みを帯びた尿や軽い腰痛があらわれます。
しかし、この結石が尿管に落ちると吐き気を伴う耐え難い痛みに襲われ、救急車を呼ぶ方も非常に多いです。
さらに膀胱炎を放置して腎臓が細菌に感染し、腎盂腎炎になると腰痛が起こることもあります。
泌尿器疾患が原因の腰痛は水分量を増やすことと安静は欠かせません、また、薬剤治療や場合によっては手術も適用されるでしょう。
血尿や膿尿、膀胱炎などがある腰痛の場合は、泌尿器科を受診してみてください。
消化器疾患
消化器が原因の腰痛はさまざまありますが、代表的な疾患は以下の通りです。
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- 膵臓炎
- 胆嚢炎
上記のような疾患が原因の場合、腹痛や嘔吐、血便なども一緒にあらわれます。また、身体を動かしたときだけではなく常に腰が痛む場合も注意してください。
いずれも放置するとどんどん悪化する一方で、良くなることはありません。
少しでも異常を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。
その他の原因
腰痛は、必ずしも疾患だけが原因となっているわけではありません。筋疲労や生活習慣なども関わってくる他、女性だと生理痛で腰が痛くなることも多いです。
なるべく腰に負担をかけないようにしたり、生活習慣を見直したりすると改善する場合もあります。
思い当たることがある方は、医療機関を受診する前にできる対策をしてみてくださいね。
激しい痛みを伴う腰痛は今すぐ病院へ!
今回は腰痛の原因や、代表的な腰痛を伴う疾患を紹介しました。
腰痛は85%が原因不明だと言われていて、個人で原因を特定するのは難しいでしょう。また、紹介した例以外にも腰に痛みが出る疾患はたくさんあります。
少しでも異常を感じたら、なるべく早く医療機関を受診するようにしてくださいね。